<眼科一般>
各種眼科の疾患についての診療のほか、検眼(眼鏡処方、コンタクトレンズ処方)などを行います。
<特殊検査>
受付スタッフによる気配りのある対応と, 心地よいクラシック音楽の流れの中で, 行き届いた診療をスタッフ全員で心掛けています。
ORT(視能訓練士)OMA(眼科診療アシスタント)による密度の濃い眼科検査は, 患者様の病気の解明に非常に役立っています。
検査の内容は, 視力検査をはじめ特殊検査として, 動的・静的量的視野検査(緑内障・黄班部疾患・視神経疾患・脳外科疾患など)蛍光眼底造影検査(糖尿病性網膜症・網膜静脈閉塞症・眼底出血など)・眼筋機能精密検査(脳外科疾患)などがあり, 一般病院の眼科と比べても遜色は無いと考えています。検査・診察後, 患者様の社会的・経済的・精神的・体力的状態を考慮して, 適切な評価をするように心掛けています。
花粉症の方には症状に合わせて点眼薬・内服薬・点鼻薬を調整して処方しています。
お気軽にご相談ください。
アレルギー検査もご希望の方に行っています。(血液検査・検査料1,800円〜)
<手術>
手術用顕微鏡, 超音波白内障手術装置, 血圧・心電図監視装置を備えた
手術室で, 患者様は安全かつ高度な治療が受けられるようになっています。
対象となる治療疾患は白内障−人工水晶体移植術をはじめ緑内障・外眼部手術
(眼瞼下垂, 逆さまつげ, 翼状片など)で, 全て日帰りで行っています。
特に白内障手術は角膜切開でアプローチしますので、点眼麻酔・無縫合で約10
分位で終わることができるようになりましたので、患者様の負担も軽く、早期の
回復が望めます。眼瞼下垂の手術も簡便に行うことができるようになり、
眼精疲労の患者さんに有効です。また結膜弛緩症の手術もおこなっております。
加齢により伸展した結膜(白目の膜)が惹き起こす、
涙目・異物感・不快感でお悩みの方はご相談ください。
硝子体手術(網膜剥離, 硝子体出血、黄班上膜など)が必要な患者様は,
大学病院または専門病院へ紹介しています。
<レーザー治療>
最新式のダイ・レーザー光凝固装置とヤグ・レーザー治療装置を設備
しています。ダイ・レーザーは従来のアルゴン・レーザーと比べて照射波長を変
えることにより,
網膜に対して有効にレーザーを照射することができるため, 眼底出血の急性期
においても適切な治療を行うことができます。
主に対象となる治療疾患には糖尿病性網膜症・網膜静脈閉塞症・網膜裂孔・
急性緑内障の予防(レーザー虹彩切除術)などがあります。
網膜静脈閉塞症の黄班部浮腫による視力低下に対して
精密なレーザー治療と酸素カプセルの併用によって、良好な成績をあげています。
またヤグ・レーザー
では虹彩切除が数分で行えるので患者様の負担が軽減しています。
<流涙症/ドライアイの治療>
NSチューブによる流涙症の治療・涙点プラグによるドライアイの治療を説明します。
NSチューブ・涙点プラグの使用経験(吉祥寺森岡眼科 森岡清史)
涙は少なすぎても、多すぎても様々な不定愁訴を含む眼症状を誘発し、
やっかいなものであります。加齢性変化に伴い涙腺が萎縮してくれば、
涙液が減少してきてドライアイになりますし、鼻粘膜が慢性的に肥厚し
てくれば鼻涙管が狭窄してきて流涙をきたすことは周知の事実です。
し
かし、原因に対する治療法は煩雑なことが多く、困難なことが多いと考
えます。今回外来手術(処置)で簡単に対処できたNSチューブによる
流涙症の治療と涙点プラグによるドライアイの治療を経験させていただ
きましたので、ご紹介させていただきます。
NSチューブは中国拳法で使われるヌンチャク形のシリコンチューブ
で、チューブ内に専用のブジーが入っていて鼻涙管に容易に挿入できる
ようになっています。ヌンチャク形ですので、上下両方の涙点に挿入し、
目印のある中央の細い部分が露出します。ブジーで拡張した鼻涙管に挿
入して3−4週間位放置して少しでも狭窄している鼻涙管を広げようと
いうのがねらいです。
33才女性の片眼性の流涙症の患者さんで、前回に2回鼻涙管ブジー
をしていますが、流涙症が続いていました。栗橋先生の説明ビデオでは
上・下涙点部と内眼角部に局麻の注射をしていますが、今回は4%キシ
ロカインの点眼とブジー後の4%キシロカインによる鼻涙管洗浄で終わ
らせることができました。挿入後経過観察中は特に異物感などの訴えも
なく良好でした。4週間後NSチューブの抜去も、4%キシロカインの
点眼後露出部分をつまんで簡単に抜去する事ができました。現在流涙症
は軽快しており、経過良好です。
使用説明書にも書いてありますが、一番難しい点は無理に鼻涙管に挿
入しようとして、仮道を形成することです。ブジーがうまく通らない症
例や仮に通っても08位の太いブジーが通らない症例では適応ではない
と考えています。
涙点プラグはシリコン製のプラグで、上・下涙点に挿入することによ
り涙が鼻涙管の方に流れないようにして涙液の貯留を目指すのがねらい
です。以前に大阪大学の浜野先生から頂いたプラグを使ってみたことが
ありますが、つばの部分が涙点挿入部と垂直になっているため、結膜に
当たり異物感が出るため、余り使用に適してはいませんでした。今回使
用した涙点プラグはトーメイから出しているフランス製のプラグで、つ
ばの部分が涙点挿入部と斜めに角度を持ち、挿入してから回転すること
により、結膜に対して異物感の無いように装着することができます。
40才女性のドライアイの患者さんで、シルマーテスト第1法(下眼
瞼結膜に濾紙を掛けて5分間でどのくらい涙がしみ出してくるかを見る
検査)で1−2mm(正常値10−15mm以上)の方にプラグを装着
してもらいました。はじめは下涙点のみに装着したのですが、シルマー
テストも4mm、自覚的にも改善せず、更に上涙点にも追加装着してみ
ました。すぐに効果が現れ、シルマーテストでも10mm以上となり、
患者さんは大喜びです。予想通り異物感もなく、現在全く問題なく経過
観察中です。
副作用として肉芽反応が出る場合があるということ、また強く眼をこ
すった場合にプラグが脱着してしまうことがあるそうです。費用は両眼1ヶずつプラグを挿入して、3割負担で約5千円前後です。
(武蔵野市医師会報掲載文より)
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